在宅の暮らしを支えるということ

在宅で一人暮らしの

小さな小さなおばあちゃん。

 

天気の良い日には布団を干し

近所の人と立ち話をし

庭の雑草を抜く。

 

お腹がすくと

近所の商店に買い物に行き

帰り道には花屋に寄って

気に入った花の植木鉢を買う。

 

顔なじみのスタッフが訪問に行くと

ニコニコして出迎える。

 

食卓には4人分の焼き鮭。

味噌汁もご飯も4人分よそってある。

一人暮らしなのに。

亡くなった夫や 親せきが

いると思ってる。

 

数か月に一度、何を思ってか

遠くにお出かけして帰れなくなり

警察のお世話に。

先日も夜中に保護された。

 

でも朝になれば

そんなことは忘れて

ニコニコしてる。

 

もう一人暮らしは難しいかな。

県外の甥っ子さんと相談。

施設に入ることを本人は

どう思うだろう。

おばあちゃんに聞いてみた。

「知らないところにはいかない」

「ここで暮らす」



甥っ子さんは言った。

『こういう状態で

一人暮らしをすることは

普通に考えたら 危ないし

4人分の食費は

無駄だという考え方もある。

でも、だれかを思って

食事を用意している時間や

亡くなった夫のことを思って

2枚の敷布団を干している時間は

本人にとって幸せなんじゃない?

この年になって栄養バランスの良い

食事を届けてもらうより

好きな時に好きなものを食べ

施設の規則正しい生活プログラムに

身を置くよりも

好きな時に寝て好きな時に起きる

自由がある方が・・・いいな 』

 

 

生活の中には

さまざまなリスクがある。

老いていても、若くても

それは同じ。

介護サービスを利用することで

リスクを取り除き 「安心」を

手にすることは出来るけれど

誰にとっての「安心」なのか。

認知症という状態になると

本人が自分の思いを伝えにくくなる。

本人の望む暮らしって どんななの…?

私たちは 知ろうとする努力を

怠ってはならないと

考えさせられました。

 

しかし、お出かけ行方不明だけは…

なんとか阻止したい!

 

ご家族と相談して GPSを手配しました。

靴底を加工して

 

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埋め込む!

 

それにしてもGPSのネーミング(笑)

 

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中敷きを入れればほら。

違和感 ナシ!?

 

 

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彫刻刀で 一心不乱に彫ってたら

隣りで主任に言われました。

ある意味…… 靴職人!( ゚Д゚)